疑わしい取引の届出

行政書士は、2024年4月1日施行の改正犯罪収益移転防止法(犯収法)により、特定の業務において「疑わしい取引の届出」が義務付けられています。

主な内容は以下の通りです。

1. 疑わしい取引の届出義務(犯収法)

行政書士は「特定事業者」に指定されており、特定の業務において顧客が犯罪収益(マネーロンダリング等)に関与している疑いがある場合、行政庁へ届出なければなりません。

  • 届出が求められる主な業務(特定受任行為):
    • 不動産の売買・代理
    • 法人等の設立・運営・管理に関する取引
    • 預金口座など金融口座の管理・開設手続き
    • 法人・団体等の事業の譲渡・譲受、合併・分割の代理
  • 守秘義務との関係: 守秘義務に係る事項を除き、届出義務が発生します。
  • 重要性: この届出を怠った場合、行政上の処分や、登録取消・業務停止などの厳しい行政処分が下される可能性があります。

2. 本人確認・記録の保存義務

届出義務に加えて、以下の対応が法律で義務付けられています。

  • 本人特定事項の確認: 取引時に顧客の氏名、住所、生年月日、目的、職業などを確認する。
  • 本人確認記録・取引記録の保存: 記録を作成し、保存する。

3. 一般的な刑事上の報告義務

一般的な国民と同じく、犯罪の発生を知った場合の義務は、以下の通りです。

  • 犯人蔵匿・証拠隠滅罪: 顧客の犯罪を知りながら、それを隠蔽する行為は法律で禁止されています(刑法第103条・104条)。

まとめ

行政書士は、特に「マネーロンダリングのリスクがある業務(上記特定受任行為)」に関して、厳格な確認義務と、疑わしい場合の報告義務を負っています。

※行政書士は法的に高い守秘義務を負っていますが、この「疑わしい取引の届出」は法律に基づく例外的な対応となります。




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