マイケルポーターの競争戦略
なぜ日本企業は衰退したのか?
なぜ「最高」や「一番」を目指すべきではないのか?
- ファイブフォース(5つの要因)分析:業界全体を分析する
内
的
要
因サプライヤの交渉力 - 強力なサプライヤーは…
バイヤの交渉力 - 強力な買い手は…
競争企業間の敵対関係 - 既存企業同士の競争が激しいと…
外
的
要
因新規参入者の脅威 - 参入障壁が高い場合:業界内の競争は生じにくい
- 参入障壁が低い場合:競争が激化しやすい
代替製品*の脅威
*サービスを含む- 異なる製品群でありながら、既存製品と同等以上の価値を提供する(と認知される)ものによってもたらされる。
- 第一の条件(独自の価値提案))
自ら選んだ顧客層に特徴ある価値を適切な価格で提供しているか 独自の価値提案 戦略の核 バリューチェーン(▼)
- 第二の条件(特別に調整されたバリューチェーン・価値連鎖)例
独自の価値提案を実現するのに最も適した一連の活動は、ライバル企業の行う活動と異なるか? 主活動 支援活動 購買物流 - 企業活動全般(インフラ)
- 人事・労務
- 技術開発
- 調達活動
オペレーション(製造) 出荷物流 マーケティング・販売 サービス マージン - [売上] – [主活動および支援活動のコスト] = [利益(マージン)]
- 自社が担う部分、競争優位性に寄与する部分(価値の源泉)を分析する
- 業界のKSF(Key Success Factor:重要成功要因)を発見するフレームワーク
- 主活動の効率を上げるか競合他社との差別化を図ることで競争優位は確立する
- 市場ニーズに柔軟に対応し結果として顧客に価値がもたらされることに求められる
- どの戦略をとるにせよ、実際に達成できるのかどうかを考える必要がある
- 第三の条件(トレードオフ)
戦略を経済的に結びつけるかすがい:自社の価値を最も効率的、効果的に実現するために「やらないこと」をはっきり定めているか? - 第四の条件(適合性)
自社が行う活動は互いに価値を高めあっているか? 増幅装置 競争優位の真髄であるコストと価格の優位性強化 ライバル企業に戦略を模倣されにくくする - 第五の条件(継続性)
戦略の実現要因:組織が得意なことに磨きをかけ、活動の調整、トレードオフ、適合性を促すことができる十分な安定性が、戦略の核にあるか?
- 戦略設計
ちょっとした分析を行う(5つの競争要因、バリューチェーン、相対的コストと相対的価値) 既存の協業企業のポジションを表わす業界マップを描く 空いているポジションを選ぶ
- 競争優位を築く3つの基本戦略
競争優位を築く手段 コスト 差別化 競
争
範
囲広 コストリーダーシップ戦略 差別化戦略 狭 集中戦略(コスト、差別化) - コスト:同じ商品を提供するのなら、安く提供できるほうが勝つ
- 差別化:多少価格は高くても、それ以上に価値があるものを提供できれば勝てる
- 競争範囲(狭):より限定的な領域(地域や顧客)に対応する
- 集中戦略:狭いターゲットを狙う下の2つの領域とし、「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」とともに3つの基本戦略とする。
- 競争戦略の9の実践的な意味
① 最高を目指すのは一見正しいようで自己破壊的な方法 ② シェアに固執し利益を生まない拡大や成長は意味が無い ③ 競争優位は、ライバル打倒ではなく、顧客のための独自の価値であり、PLに反映される ④ 特別に調整されたバリューチェーンが無い価値提案は戦略的に意味が無い ⑤ トレードオフ(特定の層を意図的に不満にさせるとしても)が優れた存在の特徴 ⑥ 実行は遅れをとってはいけないが、持続的な優位の源泉にはならない ⑦ 優れた戦略はひとつのコアコンピタンスに依存せず、様々な選択間の結びつきによる ⑧ 不確実な状況下での主義主張の欠如した柔軟性は戦略の継続性を阻害する ⑨ 戦略に徹することでのうまれるイノベーションと対応力は、大胆な将来予測に優先する